Sonny boyを見始めて初めてのリアルタイムでの感想・考察です。
8話を見終わって私が一番疑問に思ったのは、はたしてコダマという理想のヒロインは実在していたのか?ということ。
8話内での描写にヒントは数多くありました。でも、それらってどれも断定的じゃなくて「察してくれ」という曖昧で婉曲的なものがほとんどだったんですよね。
だから非常にわかりにくくて、何度も見直して考えました。で、その結果至った結論はやはり「コダマはヤマビコの作った想像上の人物だった」というもの。
この記事では、その結論に至った理由とそれからわかった考察を順に解説していきます。
まず、大前提として生徒たちは静止した存在である
静止した存在――これはラジタニが語っていた長良たちの置かれた状態です。長良たちはどんな怪我を負っても、死んでも、時間が経てば元の状態に戻ってしまう。7話においても、二つ星(長良に良くしてくれた先輩)は死んでもその翌日には復活して元気に石ブロックを運んでいました。
これをどんな世界にも適用される共通ルールとして考えるなら、コダマたちが結晶化に苦しむのはおかしい。
戦争(病を持ち込んだ人。キャスト名も戦争だったので戦争という偽名なのだろう)は、ヤマビコが病に侵されないのはここがヤマビコの作った世界だからだと言いました。
それは暗にコダマたちはヤマビコに作られた存在であると言っているのと同じだと思う。つまり、ヤマビコに作られた存在であるからこそ、コダマたちは静止した存在ではなく結晶化の影響を受けてしまった。
ヤマビコとコダマ、山彦と木霊の関係
さらに、ヤマビコという言葉の意味を調べてみると答えがそのまま出てくる。
山彦(やまびこ)は、日本の山の神と言われている
また、山や谷の斜面に向かって音を発したとき、それが反響して遅れて返って来る現象を、山彦が応えた声、あるいは山彦が引き起こした現象[1]と考え「山彦」と呼ぶ。また、樹木の霊「木霊(木魂)」が応えた声と考え「木霊(こだま)」とも呼ぶ。
さすがにこれだけ材料が揃っていて、ヤマビコとコダマは他人同士であると考えるのは難しい。
ヤマビコは他者を遠ざけ自分の殻に閉じこもった。そして自分の殻の中で自分にとって都合の良い世界を作り出した。それがコダマたちであり、コダマたちはヤマビコに作られた理想の人物で、また彼自身の鏡だった。
ここまでで8話の全体はおよそ掴めたのだけれど、ここからはオマケ的な考察を進めて行く。
ヤマビコはなぜ犬になったのか
静止した存在である長良たちとヤマビコは同じ漂流者だ。なのに、ヤマビコは人間から犬になってしまった。さっきまでの考察とは反対の矛盾した状態である。
これは五千年という時間が起こした変化ではない。なぜなら、ヤマビコが犬になったのは五千年前の時点での話だからだ。
静止した存在が犬になる事象を説明する手立ては現状ない。だからこれはまた何話か話が進まないとわからないことなのだが、5chで考察を眺めていたときになるほどと納得できた考察があったのでここに紹介しておく。
犬を英語に直すとdog、そのdogを逆に読むとgodとなるのである。
godとは神様。自分の殻に閉じこもったヤマビコは、なるほど彼の作った世界では神だったのかもしれない。
そして、戦争が神殺しを目指しているというのもここに繋がるのだと納得できた。
戦争は自分の世界を作って殻に閉じこもっている陰キャを引きずり出す活動をしているのである。まあ、単に校長を殺すって意味なのかもしれないけど。
あ、それと、箱舟の動力源っぽい石ってあれコダマだったんだなーと。いまさらながらに気付いた8話でした。
話数が進むにつれワケわかんねェ……。