時給500円でゲーム配信者を掻き集めるMildom(ミルダム)がすごい。

ゲーム配信サイト「Mildom」が、時給500円でゲーム配信者を募集するという驚きのキャンペーンを開始しました。

ゲーム配信するだけで500円って嘘みたいな話ですよね。自分も半信半疑なのですが、「Mildom」の母体は「douyu TV」という中華最大手配信サイトで、あのテンセントも出資しているそうです。
 
今回のキャンペーンもテンセントの金に物を言わせた世界進出の一環と考えれば、あり得ない話でもないのかなぁと自分は考えています。

この記事ではキャンペーンについての紹介と個人的な予想みたいなものを書いていきます。

Mildom公式サイト:https://www.mildom.com/
応募ページ:https://www.mildom.com/user_sign_up

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ゲーム配信者に課せられる条件と報酬

無言配信は禁止
報酬は1時間につき500円。1日の報酬上限は2000円まで。

公式サイトを見ると他にも色々と書いてありますが、重要なのはこの2点だけです。

条件としてはかなりユルユルです。裏を疑うレベル。だって、この条件ならフレンドとゲームするときにとりあえずで配信しとけばそれで報酬がもらえるってことですからね。視聴者ガン無視で棒読みちゃんも付けずに遊んで金が貰えるって考えるとやばい。

審査もまったく厳しくないらしいので、自分もお試しで応募だけはしてみました。実際に配信してみて報酬を貰えたら別記事をまた投下するつもりです。

追記:どうやら審査の通過条件が厳しくなり、現在はそれなりの規模の配信者しか審査が通らないようです。もちろん私も落ちました(笑)

運営の審査はこれから厳しくなる?

Mildomに対する配信者の応募は5000人を超えました。

ここからは個人的な予想ですが、配信者が報酬を得るための条件は今後一気に厳しくなっていくと思います。

というのも、5000人のうち1000人が毎日1時間配信をしたとして、運営が1ヶ月に支払わなければならない報酬は500円x1000x30=1500万円。これは非常に大きな支出です。それに対して1000人の配信者が支出に見合った収益をあげられるかと考えると、まあまず無理なんじゃね?と思うんですよね。
 
そして赤字が出まくったときにどこを削るかと考えると、やはり報酬を支払う条件を締め付けるのが一番てっとり早そうだなと思うのです。口数が少ない底辺配信者あたりは真っ先に切られるんじゃないかなぁ。

まあ、運営サイドが時給500円戦略を広告費と割り切って赤字を出し続ける可能性もありますが、日本で展開する配信サイトが底辺配信者を優遇した上で黒字を出すビジョンはまったく見えない……。
 
そこらへん中国で成功した配信サイトだから日本の市場規模を大きく見すぎているんじゃないかなとか思っています。

Mildomの戦略は成功するのか?

ゲーム配信サイトは色々なサイトが立ち上がっては消えていきました。上の画像で言うと、Cavetube・Livetubeはそれぞれ「かべつべ」「らいつべ」と呼ばれて親しまれましたが、youtubeliveとTwitchに食われて消えてしまいました。

この配信サイト戦国時代の中でMildomが伸びるのは難しい。しかし、先行サイトとは異なった金満戦略を取ったMildomはまだワンチャンあるかもなとも思っています。
 
とりあえず目先のライバルはOpenrecでしょう。Openrecはプロチームを囲い込んで視聴者を伸ばす戦略を取っているので、プロチームの「父の背中」を囲ったMildomと正面からぶつかります。
 
ただOpenrecはプロゲーマーは囲えていますが一般配信者が少ないんです。その点でMildomは今回のキャンペーンでピラミッドの最下層にあたる一般配信者を募集し、配信サイトとしての地盤も同時に固めようとしているのでこの勝負はMildomが優勢だろうなと感じています。
 
また、DetonatioN Gamingの動向には要注目です。DNGがOpenrecのまま現状維持するのか、Mildomに流れるのかは戦いの趨勢を分けると思います。なぜならDNGがMildomに移ればその流れでTwitchのLoL配信者も一気にMildomに流れる可能性があると思うからです。

LoLの配信界隈は現在プロたちはOpenrec(監獄と呼ばれている)に送られ、アマチュアはtwitchで配信するという歪んだ形を取っています。この構造にMildomが目をつけてアマチュア配信者たちに資金をばら撒けば……。もしかするとTwitchとも勝負できるレベルの配信サイトになるかもしれません。

最後に

十年前ニコニコ動画に金払って生放送をしていた老人にとっては、素人配信で時給500円貰えるってのは本当に信じがたい話なんですよね。

なので多少Mildomのサービスを穿った目で見てしまう点は許してもらいたいです(笑)

ゲーム配信業界に参戦したMildomがどうなっていくのか。今後もチェックしていくつもりです。

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