普段恐竜ゲームをプレーしている身として、多少は恐竜の知識を増やしてみようという発想で恐竜について詳しく書いた本に手を出してみました。
その名も「大人の恐竜図鑑」。タイトル通り内容は割とお堅めの本です。ただ、著者がサイエンスライター&イラストレーターなので、挿絵が豊富で文章の内容は飲み込みやすかったですね。
いままで漠然とした知識で恐竜を想像していた私ですが、この本を読んでみて恐竜に対しての見方が以前よりもより輪郭を伴ったものになった気がしました。
今回はこの本の中で特に衝撃的だった内容を抜粋して紹介してみようと思います。
目次
すべての恐竜には羽毛が生えていた
これが特に驚きでした。普通恐竜の体皮ってヘビやトカゲみたいな爬虫類特有のツルツルをイメージするじゃないですか。でもこの本によれば、すべての恐竜は羽毛を持っていたとのこと。
もちろん、自分も始祖鳥っていう学校の教科書でも習うような鳥の祖先になる恐竜は知っていました。でも、その始祖鳥の存在により特に鳥に似た肉食恐竜はすべて羽毛を持つと考えられていたことは初耳だったんですよね。
この本では、さらに最新の仮説を紹介していました。
それは2014年に草食恐竜で羽毛を持つ恐竜が見つかったことで、肉食・草食恐竜に分岐する以前の原始的恐竜の段階で、恐竜には羽毛があったことが予想されること。つまり大きく分岐した2種の恐竜が羽毛を持っているんだから、ほかの恐竜もみんな羽毛を持っているはずだよね?って説。
思えばARKのゲーム中でも羽毛を持つ恐竜はけっこういたんですよね。例えばユウティラヌスなんてもろ羽毛が生えてますし。
そのユウティラヌスはレックスの先祖様です。そうなるとレックスにも多少なりとも羽毛が残っているってことになる。これはかなり衝撃的ですよ。
まあ大型の恐竜になればなるほど、羽毛は退化して身体の一部分に残るのみになるようですし、レックスの姿が鳥みたいになるってわけではないんですけどね。(レックスの場合、背中とかにちょっと残る程度って説は見かけた)
恐竜の顔が怖いのはドラゴンを模した過剰演出
画像はコモドオオトカゲの標本と、レックスの復元です。
コモドオオトカゲの骨格は恐竜のように歯がギザギザで凶悪なのですが、実際のコモドオオトカゲは口をぴったり閉じていてあんまり怖くありません。恐竜もこの原理で、実際には復元のような怖い顔をしていたわけではないらしいです。
恐竜が怖い顔で復元されるのは、恐竜が発見された当時はキリスト教の影響力が大きくて、恐竜をまるで悪魔かドラゴンのように描く風潮がありそれを引きずっているからだと筆者は予想しているようでした。
たしかに、レックスの骨格なんて見た目が完全にドラゴンですしね(笑) 昔の人が過剰演出してしまうのも仕方ないのかもしれません。
エロマンガサウルスとかいう首長竜
こんな名前の恐竜いるのかよ!?っていう名前落ちです。本の中では「エロマンガサウルスという首長竜がいて~」とあるだけでツッコミは特にありませんでした。
ただ名前の由来についての紹介はあって、エロマンガとは先住民アボリジニの言葉で「風の平原」を意味するらしいです。ちょっとした話のネタにはなりそうですね(笑)
スピノサウルスは結局どっちなんだろう?
この本を読んでいて1つだけ引っかかったのは、スピノサウルスが4足歩行の恐竜として紹介されていたことですね。
ARKのスピノサウルスには2足歩行モードが加えられて、実際の学説に合わせた風のアップデートがありました。
ここだけ本とARKで明らかに矛盾していたので調べてみると、どうやら最新の学説ではスピノサウルスは4足歩行だった説が有力らしいです。
最新の説が出る前は2足歩行説が有力だったんですかね?まあ恐竜の復元された姿は新発見と共に刻々と変化するみたいなので、これもまた今後変わるかもしれません。
あ、それと似たようにARKと本とで差が大きかった存在としてディロフォサウルスがいました。ディロフォってARKでは小型恐竜として登場してますけど、実際は全長6mの大型恐竜なんです。
ARKは恐竜の大きさに関してはジュラシックパークでの姿とか、戦闘能力などのゲームバランスを考慮して調整しているところがあるので、けっこういい加減だったりするんですよね(笑)
最後に
図鑑のように絵が8割って本ではないのですが、挿絵が適度に入っているおかげで文章メインな割にすんなり読めました。
ARKをやっていると恐竜談義に華が咲くこともあるので、そういうときに備えて目を通してみるのも良いんじゃないかなと思います。