『感想』SCUM 広告戦略が功を奏した古典的ソンビサバイバルゲーム

Twitchの視聴者数が発売前に十数万人に登り、次なる流行ゲームかと注目されたSCUMをプレーしてみました。

実際に遊んでみるとわかるのですが、このゲームはかなりマニア向けなゲームです。自分はPUBGを触る前に、元々こういうサバイバルゲームから3人称シューターを遊び始めたのであまり抵抗なく遊べたのですが、ぱっと見の勢いで買った人はまず後悔する類のゲームだと思います。

ここでは「SCUM」を知らない人向けの紹介と、個人的な感想を書いていきます。

SCUMとは？

公式トレイラー

ストーリー

大企業のテレビ企画で監獄島に囚人たちが送り込まれた。番組としてはシーズン2となる今回も、彼らは廃墟と化した島でサバイバルをし、島からの脱出を目指していくのだが……。

囚人とかテレビ番組っていう設定はともかくとして、内容的にはDayZやARMA(mod)と同じゾンビサバイバルですね。今後やれることが増えていくにしても、この根っこは変わらないと思います。

島を探索してアイテムを集めるのも同じですし、環境や食事によってキャラに影響が出るのも同じでしょう。

まあ自分はDayZ自体はやったことがなくて、DayZブームに乗っかってリリースされたinfestationやNether、shattered skiesといった派生ゲームのほうを遊んできた口なため、厳密にどこからどこまでが似ているとは言えないのですが……(笑)

少なくともPUBGのようなバトルロワイヤルを想像して買うのは間違いです。ゲームスピードがまるで違うので、合わない人は遊んでいてかなり退屈に感じてしまうと思います。

プレイヤーは操作キャラの体調について細かい情報を知ることができます。この数値の上下によってキャラクターの筋力などステータスにも影響が出るため、プレイヤーは食事や怪我に気をつける必要があります。

例えばマップ上には野生の果実や野菜が群生しているのですが、モノによっては食中毒を引き起こすキッカケにもなります。そうなるとキャラが嘔吐を繰り返し衰弱してしまい、最悪死に至ります。

サバイバルゲームと言えばクラフトが重要になってきますが、こちらはまだ開発段階のためやれることが非常に少ないです。

また、ARKやマインクラフトのように家を建てれるようになるかについては、設定的にそういった建築方面のアップデートを行う可能性は低いと思われます。

今回、SCUMはリリース前にTwitchのストリーマーにゲームのキーをばら撒いて配信で宣伝してもらうという奇抜な広告戦略を取りました。

その結果、現在SCUMは上の画像のようにヒットしているわけです。思うにゾンビサバイバルは手垢塗れのジャンルですし、かなり今更感のあるゲームです。それをストリーマーを利用した広告戦略でこのような成功に導いたのは商売上手と言わざるを得ません。

正直、よくこんな古臭いゲームが売れたなって思うんですよね。もしも前知識無しにこのゲームを遊んで、「これ5年前にリリースされたゲームなんだぜ？」って言われても信じれるくらいにはゲーム内容が古典的です。

しかもこのゾンビサバイバル系のゲームって、後発になるにつれPVPに主眼を置くようになっていって、最終的にPUBGで完結したと言って良いと思うんですけど。それをSCUMは逆にPVP要素が中途半端なままリリースするっていう時代に逆行しすぎた内容なんですよ。

広告戦略を打たなきゃ、まず間違いなく人口2000人スタートで半年後にはサービス終了コースだったと思います。いや、嫌いじゃないんですよ……？こういうゾンビサバイバルって。けっこう長い時間そういうゲーム遊びましたし。

ただ、いくらなんでも内容が今更すぎて文句を言いたくなってしまうのです。あと数時間遊んでて思いましたけど、結局この手のゲームって時間が経つと徒党を組んだプレイヤーたちがソロプレイヤーを狩り殺す虐殺ゲーになってしまうんじゃないかと。

で、そいつらに復讐の炎を燃やした人がチートに手を出してクソゲーになっていくと……何度も見た光景です。なので買うなら早いうちがオススメです。今ならまだ人も多いしソロでも雰囲気は楽しめるはずなので。

もしくはサーバーを借りて身内で楽しむのも良いですね。ちなみに、このサーバーをレンタルするってシステムも過去にはinfestationというゲームに存在してましてね……。お爺ちゃんな感想で申し訳ないのですが、本当に懐かしい気持ちにさせてくれるゲームですよ。

(追記:早くもチートが出回ったみたいで、アジア鯖で遊んでいたらどこに居ても何度リスポーンしても即殺してくるチーターに遭遇しました。終戦ですね……)

PUBG好きには全くオススメできないが、古き良きゾンビサバイバルゲーム好きには勧めたい。

SCUMは時代の流れに抗った最後のゾンビサバイバルゲームになるんじゃないかなと思います。